ハリーポッターの映画は、2001年の第1作を皮切りに全世界で公開されて多くの人が鑑賞してきました。
原作も英語ですが、映画も俳優たちのセリフは英語です。
中学校や高校で習う英語とは似ているのか、それともずいぶん違うのか気になる人もいるかもしれません。
このブログでは使われている英語表現を幾つか取り上げて、その特徴に目を向けていきたいと思います。
セリフに使用されている英語は、高校の英語を普通に勉強していれば理解可能なレベルですが、中学英語だけでは少し難しいといえます。
ハリーポッターのセリフ:どんな英語?ホグワーツ魔法学校の先生たち
先生たちは経験豊富なだけあった、含蓄のある味わい深い言葉が多いですね。
特に素晴らしいのはダンブルドア校長の言葉です。
セリフの英語も格調の高さが感じられスピーチの題材にしてもいいくらいです。
■ダンブルドア校長の英語
・It takes a great deal of courage to stand up to your enemies, but a great deal more to stand up to your friends.」
「敵に立ち向かうことはとても勇気のいることだが、仲間に立ち向かうことはもっと勇気がいるのじゃ」( 賢者の石 )
(註)It takes ~ to…:…するのに~を必要とする、stand up to~:~に立ち向かう
・The truth is a beautiful and terrible thing, and should therefore be treated with great caution.
「真実は美しく、恐ろしい。だからこそ慎重に扱うべきなのじゃ」 ( 賢者の石 )
・It is not our ability that show what we truly are, Harry, it is our choices.
「我々が何者であるかを表すのは能力ではない。自分がどんな選択をするかということじゃ」 ( 秘密の部屋 )
(註)It is ~ that …:… なのは~である
・Happiness can be found, even in the darkest of times, if one only remembers to turn on the light.
「明かりを灯すことさえ覚えておけば、最悪の時にも幸せを見つけることができる」 ( アズカバンの囚人 )
(註)in the darkest of times : 最悪の時に、turn on ~:~をつける
・It matters not what someone is born, but what they grow to be.
「大切なことは、どう生まれたかよりどう育ったかなのじゃ」( 炎のゴブレット )
(註)It matters ~:~が大切である、not A but B : AではなくB
・Words are, in my not-so-humble opinion, our most inexhaustible source of magic. Capable of both inflicting injury, and remedying it.
「率直に言えば、言葉というのは我々にとって尽きることのない魔法じゃ。人を傷つけることもできれば、癒す力もある」 ( 死の秘宝Part2 )
(註) not-so-humble :控えめでない,率直な capable of ~:~できる
・Of course it is happening inside your head… but why on earth should that mean that it is not real?
「もちろん君の頭の中で起こっていることじゃが、だからといって現実でないとはいえんじゃろう?」 ( 死の秘宝Part2 )
(註)why on earth should that mean~:一体どうしてそれが~を意味するというのか
■魔法学校の教授ルビウス・ハグリットの英語
・I am what I am, an’ I’m not ashamed. ‘Never be ashamed,’ my ol’ dad used ter say, ‘there’s some who’ll hold it against you, but they’re not worth botherin’ with.
「私は私だ。私は自分自身を恥じることはない。父がよく『決して恥じるな。お前を邪魔する奴が現れるだろう。しかし、そいつらを相手にする必要はない』と言っていた」
(註)used ter(=to) ~:よく~した、not worth ~ing:~する価値がない、bother with ~:~を気遣う、hold it against ~:何かで~を責める
・What’s comin’ will come and we’ll meet it when it does.
「来るもんはくる。来た時に受けて立てばいい」 ( 炎のゴブレット )
(註)what ~:~すること, What’scomin’ = What is coming
■ミネルバ・マクゴナガル先生の英語
・And his name is Voldemort, so you might as well use it, he’s going to try and kill you either way.
「それと、彼の名前はヴォルデモートです。そう呼びなさい。どっちにしても、あなたを殺しにやってくるのですから」 ( 死の秘宝Part2 )
(註)might as well ~:~してみればよい, either way :どっちみち
ハリーポッターのセリフ:どんな英語?アズカバンの囚人シリウス・ブラック
シリウスはハリーの名づけ親で、亡きハリーの両親の親友でした。
ハリーは自分の息子と同じくらい大切な存在です。
そして不死鳥の騎士団の一員であり正義感に満ちた人物です。
・If you want to know what a man’s like, take a good look at how he treats his inferiors, not his equals.
「その人がどんな人物かを知りたいなら、同じレベルではなく、下のレベルの者をどう扱うかをよく見ることだ。」 ( 炎のゴブレット )
(註)What ~ is like : ~がどのようなものか, take a good look at ~:~をよく見る
・We’ve all got both light and darkness inside us. What matters is the part we choose to act on. That’s who we really are.
「人間は誰しもが心の中に光と影の両面を持っている。本当に大事なのは、どっちを選ぶかだ。人間はそこで決まる」 ( 不死鳥の騎士団 )
・The ones that love us never really leave us. You can always find them.
「自分を愛している人たちは絶対に離れたりしない。彼らはいつでもここにいるんだ」 ( 不死鳥の騎士団 )
ハリーポッターのセリフ:どんな英語?ハリーポッターと友人たち
生徒役で皆若さと個性にあふれたキャラクターです。
子供らしい普通の分かりやすい言葉が使われています。
■ハリーポッターの英語
・I never noticed how beautiful this place is.
「ここがこんなに美しい場所だなんて、今まで気づかなかったよ」
I’m a what ? I can’t be a wizard. I’m just Harry.
「僕が何だって? 魔法使いのはずないよ。僕はただのハリーだよ。」(賢者の石)
(註)can’t be ~:~のはずがない
■ロン・ウィーズリーの英語
・When in doubt, go to the library.
「迷った時は、とにかく図書館に行け」 ( 秘密の部屋 )
(註)When in doubt = When you are in doubt :迷ったときには
■ルーナ・ラブグッドの英語
・things we lose have a way of coming back to us in the end, if not always in the way we expect.
「無くしたものは結局、自分の元に戻ってくる。予想もしてなかった方法かもしれないけど」 ( 不死鳥の騎士団 )
ハリーポッターのセリフ:英語の表現まとめ
ハリーポッターの映画の中で登場する印象的なセリフを紹介しました。
高校英語を普通に学習しておけば十分理解可能です。
初めて、あるいは再度映画を見る時に、使われている言葉に注目しながら見れば、このシリーズの内容の理解も深まり、楽しめることは間違いないでしょう。
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